NC4+ Blue レーザーツールセッターでプロセスの信頼性を向上
背景

尿管鏡検査、尿管および腎臓の内視鏡検査、消化器内科、インターベンショナル心臓病学、血管外科などでは、人体における多くの検査や外科的処置が低侵襲な方法で行われている。ステントや心臓弁は静脈に挿入でき、腎結石や膀胱結石はそれぞれの管を通じて除去できる。治療には、動脈、静脈、尿管、胆管、膵管に挿入されるさまざまな小型器具が必要であり、ガイドワイヤはその中でも不可欠な要素である。
EPflex Feinwerktechnik 社の創業者である Bernhard Uihlein 氏は、創業当初の 1994 年、そういったガイドワイヤの開発と生産に注力していた。そして過去 30 年間で、EPflex 社は製品ラインナップを大幅に拡充してきた。
現在、EPflex 社はガイドワイヤ、結石回収機器、スネアなど、低侵襲処置向けの各種部品を製造している。これらはステンレス鋼および高柔軟性と超弾性を備えたニチノール (形状記憶特性を持つニッケルチタン合金) で作られている。約 400 人の従業員を擁する同社は、低侵襲手術用のハイテク機器およびアクセサリの世界有数のメーカーのひとつである。
課題

単品生産においては、信頼性の高いプロセスが重要である。EPflex 社で Machining Team Leader を務める Marcel Steinke 氏は以下のように説明する。「成形工具やクランプ装置などの複雑なワークでは、工具のセットアップに誤りがあると再加工やワークの損傷が生じ、生産全体の遅延につながる可能性があります。そのため、設計から生産開始、装置/システムの組立に至るまで、ミスのない加工が重要なのです」
EPflex 社は、自社のプロセスの信頼性を担保するために、小型で複雑な工具の状態を迅速かつ正確にチェックする必要があった。
Udo Hönle 氏 ( Head of Plant Engineering) は以下のように述べる。「細いワイヤを成形できるようになる前に、成形工具やガイドレールに適切な微細形状を加工する必要があります。具体的には、数十ミクロン幅の溝を加工し、直径 1mm~0.03mm の穴を加工します。使用するフライス工具の中には、直径わずか 0.03mm のものもあります」
以前は、工具の長さや直径はプリセッタを用いて機外で計測し、摩耗は目視で評価していた。しかし、この方法は機上計測と比較して、時間が非常にかかり、精度、繰り返し精度のいずれにおいても劣ってしまう。
そこで同社が目を向けたのが非接触式の工具計測システムである。マシニングセンターの加工エリア内に設置し、主軸に取り付けられた工具をレーザービームで計測するシステムであり、折損工具のチェックと工具長/径の計測を通じて、加工ミスを防ぐ。
解決策
EPflex 社が最良の選択肢として判断したのがレニショーの NC4+ Blue レーザーツールセッターである。従来のレッドレーザーシステムに比べ、精度と繰り返し精度が極めて高い。レニショーのドイツ支社で Head of Key Account Management を務める Michael Seitz が説明する。「NC4+ Blue は EPflex 社で使用している最も小さい工具でも確実かつ繰り返し精度良く計測することができます。見落とされがちなのは、ブルーレーザー光の波長が短いことで、工具タイプ別計測精度も向上しているという点です」

信頼性の高いプロセスを求めるメーカーに理想的なシステムである。「レニショーの非接触式工具計測システムは、多種多様なマシニングセンターの加工領域に簡単に取り付けることができます。高度な保護機構を実装しているため、過酷な環境下でも確実に安定して動作し、計測を行います」(Seitz)
シャッタだと定期的なメンテナンスが必要になるが、NC4+ Blue ではシャッタの代わりに非動作型の機構を採用し、クーラントや切り粉、ほこりからレーザーや電子部品を保護する方式をとっている。本体にあけられた穴である MicroHole™ から高速でエアを絶えず吐出することで、レーザーの電子部品から異物を遠ざける。そしてエアを OFF にした場合には、ヘッド内部の機構である PassiveSeal™ が作動し、異物やクーラントが本体内部に侵入するのを防ぐ。
EPflex 社はまた、加工前にワークの位置を検出するために、レニショー製の高精度プローブ OMP600 も導入している。そして同じくレニショー製のオンマシンアプリ Set and Inspect を使用することで、ワーク計測サイクルや工具計測サイクルの作成をすべてひとつの場所で行っている。これは、単品生産において迅速かつ信頼性の高いプロセスを確保するために不可欠である。
NC4+ Blue は、市場で唯一のブルーレーザーツールセッターである。ブルーレーザーはレッドレーザーに比べて波長がはるかに短いため、ビームが細くなる。ビーム端では、ブルーレーザーは極めて小さい許容差で偏向 (回折) するため、NC4+ Blue では小型工具や複雑形状の計測が可能であり、同等のレッドレーザーシステムよりも優れた工具タイプ別計測精度を有している。
NC4+ Blue レーザーツールセッターのおかげで、外科医の方たちが低侵襲手術用の小型化器具やインプラントに対して信頼感を強く持つようになり、その利用が拡大しています。将来的にマシニングセンターに投資するときにも、ブルーレーザーシステムを選ぶことは間違いありません。
EPflex 社 (ドイツ)
結果

EPflex 社は NC4+ Blue を導入することでプロセスの信頼性を向上し、効率化を実現した。オンマシン自動工具計測を行うことで計測時間が数分から数秒になり、熟練工による手作業も減ったのである。
NC4+ Blue を導入したことで、EPflex 社では小型工具の計測における絶対精度と繰り返し精度が劇的に向上した。ブルーレーザーはレッドレーザーよりビームが細く、直径わずか 0.03mm の工具の計測にも最適である。非接触式自動計測によって、工具の破損や損傷のリスクが劇的に下がり、加工不良の可能性も大きく低下した。
導入から 4 年経ち、EPflex 社のエンジニアたちは NC4+ Blue メリットを肌で感じている。Udo Hönle 氏 (EPflex 社の Head of Plant Engineering) は以下のように述べる。「NC4+ Blue レーザーツールセッターのおかげで、外科医の方たちが低侵襲手術用の小型化器具やインプラントに対して信頼感を強く持つようになり、その利用が拡大しています。将来的にマシニングセンターに投資するときにも、ブルーレーザーシステムを選ぶことは間違いありません」
