5 軸技術
測定における革命
従来の三次元測定機の測定方法とは異なり、レニショーの 5 軸技術では、三次元測定機とヘッド軸の動作を同期させることで測定精度の高速化を実現しつつ、機械の動的な誤差を最小限に抑えます。
5 軸測定とは
レニショーの 5 軸測定技術は、先進的なヘッド、センサー、制御技術を使用し、幅広い測定を極めて高速で実施できるため、速度と精度のどちらかを妥協する必要がありません。これにより、検査処理量が拡大し、リードタイムが短縮します。また、製品の品質を総合的に判断できるようになります。
位置決め式ヘッドや固定プローブを使用したシステムとは異なり、5 軸動作では、測定箇所の変更やヘッドの位置決めのために表面から離れることなく、連続したパスに沿って複雑な部品周りの測定を行えます。三次元測定機とヘッドの動きを同期するコントローラのアルゴリズムにより、スタイラス先端の最適なパスが得られ、三次元測定機の動的誤差を低減します。
5 軸測定技術について
従来の測定方法では、表面データを取得するために必要なすべての動作を三次元測定機が行います。加速時に、慣性によるゆがみが機械の構造体に生じ、測定誤差になって現れます。
測定システムのメーカー各社は、何年もかけてこれらの動的誤差をゼロにする技術を開発してきました。しかし、測定機とサーボシステムの剛性に起因する速度限界が存在し、この速度を超えた場合には、測定の信頼性が損なわれます。
5 軸測定技術では、測定時に首振りヘッドの回転軸 2 軸の動作を使用することで、この問題を克服しています。これにより、定速かつ単一ベクトル移動という、三次元測定機が本来得意とする動作を可能にしています。ヘッドは、三次元測定機に比べて非常に軽く、動作性に優れており、また、広い帯域幅を持つため、動的誤差を生じることなくパーツの形状変化に素早く対応できます。そのため、高速測定が可能になり、測定サイクルの短縮につながります。