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BOST 社、機械のキャリブレーションシステムを活用することで機械のセットアップ時間を半分に

スペインに拠点を置く、重切削向けの旋盤および大型機の老舗メーカーである BOST Machine Tools 社 (以下、BOST 社) は、1972 年に「Talleres Bost」として創業し、旋盤のレトロフィットサービスを提供していた。1987 年以降同社は、旋削、穴あけ、フライス加工、ボーリングなどの一般加工用工作機械の新規設計、製造、据付けに関する包括的なサービスを顧客に提供している。

背景

BOST 社は自社の製品群全体にわたって継続的に革新を重ね、1981 年からこの分野に特化した技術企業としての地位を確立している。工作機械の製品ラインナップは、石油、ガス、航空宇宙、防衛、鉄道など、幅広い産業分野をカバーしており、生産設備の規模は 8,000 平方メートルを誇っている。

顧客に対して高い柔軟性と個別対応のサービスの提供を継続しており、また、すべての機械に対し幾何学的精度、繰り返し精度、負荷試験を含む厳格な検証プロセスを実施することを徹底している。

BOST 社の生産設備 (スペイン) BOST 社の生産設備 (スペイン)

課題

市場からの要求が厳しさを増す中、BOST 社が直面した課題は回転軸の精度の検証と改善、特に B 軸のキャリブレーションであった。B 軸のキャリブレーションは、品質を維持するための 5 軸加工機の性能検証において極めて重要であるが、回転ヘッドの設計上、回転中心に機器を取り付けることができなかった。

加えて同社では、C 軸のパフォーマンス確保のために、ペンタプリズムを使って C 軸の測定を行っていた。だが、この方法は柔軟性に欠け、360°テストの際には 30°間隔で 12 箇所で測定する以外にできなかった。

解決策

そこでレニショーが紹介したのが XR20 回転軸割り出し角度測定装置である。XR20 は非常に柔軟性に富んだセットアップが可能であり、テスト対象の軸に合わせて、データを取得する間隔や測定範囲を臨機応変に設定することができるようになった。

また、レニショーが提供するオフアクシスロータリソフトウェアを活用することで XR20 を回転軸の中心からずらした位置に取り付けることができるようになり、B 軸のテストを容易に行えるようになった。

上記の結果、B 軸および C 軸の仕様が向上した。

XR20 は短時間かつ高精度で回転軸の測定ができる装置です。

BOST Machine Tools 社 (スペイン)

XR20 と XL-80 を使った機械のキャリブレーションの様子

結果

最適なソリューションを求めて BOST 社がレニショーに協力を求めた背景には、同社がすでにレニショー製キャリブレーション製品を採用している実績があったことが挙げられる。そのひとつが XL-80 レーザー干渉計である。安定したレーザー光源と環境補正機能を有し、±0.5ppm 以内の位置決め測定精度を誇るシステムであり、キャリブレーション時間を最大 50%短縮する。同社では位置決め測定以外にも、角度および真直度誤差の測定に XL-80 を使用している。

機械のパフォーマンスの検証目的としては、QC20 ボールバーを使った XY、YZ および ZX の各平面での円形テストを実施している。このテストを経ることで、トレーサブルな認証が付随した高性能機械の製造が実現している。

レニショーへの相談の後 BOST 社は、同社が求める条件に最適なキャリブレーション製品である XR20 回転軸割り出し角度測定装置の購入を決定した。XL-80 と一緒に使うことで±1arc 秒の高精度を発揮するシステムであり、セットアップも簡単にでき、テスト自体も効率的に短時間で行える。

XR20 はオンアクシスで (回転軸中心に設置して) 使用できることはもちろん、オフアクシスロータリソフトウェアまたは CARTO を使うことでオフアクシスでも使用することができる。このオフアクシス測定を通じ、BOST 社はトレーサブルなキャリブレーションデータを取得している。