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TAKAM 社、XK10 で工作機械のアセンブリ精度を確保

工作機械メーカーが製造効率を高められるかどうかは、所要時間が短く、精度が高い品質管理プロセスを構築できるかどうかにかかっている。TAKAM Machinery 社 (以下 TAKAM 社) は、作業の足かせになりつつあった従来的な誤差検査ツールを捨て、高精度化と効率化を求め、レニショーの XK10 アライメントレーザーシステムを導入した。

背景

中国の Xiamen で 1989 年に設立された TAKAM 社。CNC 機械のグローバルメーカーである。ミーリング機、立形、横形、門形マシニングセンターや旋盤など幅広い種類の機械を幅広く展開しており、

納品先のセクターも、航空機や自動車、エレクトロニクス、鋳型、金型など多岐にわたる。

TAKAM 社のものづくりの精神の礎にあるのが、厳格な品質管理である。また、製品設計と製造の改善にも常に力を入れている。

同社では、機械製造時の直線軸と回転軸の幾何誤差を計測する際、従来的な手法を補完するものとして、機械軸のアライメント精度確保のためにレニショーのキャリブレーション製品を長く使っている。

機械製造プロセスにおける誤差のチェックには、XL-80 レーザー干渉計、QC20-W ボールバー、XR20-W 回転軸割り出し角度測定装置が以前から活用されていた。

TAKAM 社、XK10 で工作機械のアセンブリ精度を確保


TAKAM 社、XK10 で工作機械のアセンブリ精度を確保

課題

コンポーネントの成型、加工、アセンブリなど機械の製造におけるあらゆる段階において、工作機械の全体的な精度を確保するためには、厳格なテストやキャリブレーションを行う必要がある。

競争が激化するグローバルな市場。その中において、幾何誤差の計測に直角定規やダイヤルゲージ、オートコリメータといった従来式のツールを使っていた TAKAM 社は、製造プロセスと品質管理プロセスに改善の余地があると感じていた。

作業性も高くなく、作業者のミスや誤解釈に影響を受けやすい手計測では限界があった。例えば以下が挙げられる。

XK10 を使った真直度計測

XK10 を使った真直度計測

  • 直角定規: 重量とその大きさから、持ち運びと保管が課題であり、さらには作業者の安全面でも注意が必要。また、セットアップや正確な取扱いには熟練が求められる。
  • ダイヤルゲージ: 作業者のミスや環境要因によって誤差が生じやすい。
  • オートコリメータ: 直線軸 1 軸の計測には使い勝手がよいが、一方で複数軸間の平行度を計測する際には非常に時間がかかる。

上記のような従来手法では、TAKAM 社が求めるテストの効率と高い精度を満たせなくなっていた。抜本的な見直しの必要性に迫られていたのである。

解決策

従来式のツールに付随する効率の悪さやばらつきを解消するために TAKAM 社が選択したのが、レニショーの XK10 アライメントレーザーシステムであった。

XK10 はラウンチユニット、送受信機ユニット、タブレットそしてフィクスチャキットから構成され、システム一式であらゆる CNC 工作機械に対応できるオールインワンシステムである。そして平行度キットを追加することで、平行度の計測も可能になる。

コンパクトでワイヤレス通信、そして柔軟な取付けが可能でさまざまな構成でセットアップができるため、タイプやサイズを問わずあらゆる工作機械の誤差計測に活用できる。直線軸の真直度、直角度、平面度、水平度、そして回転軸の主軸方向や同軸度の検出が可能である。

XK10 の表示ユニット (通称「タブレット」) は、ノート PC よりも手軽に使用できるユニットで、このユニットを使ってデータの収集、分析そして保存を行う。計測時に段階的な指示がグラフィック表示され、また、取得したデータがリアルタイム表示されるため、その情報を参考にしながら作業できる。

TAKAM 社の Factory Manager の Huang Zhifeng 氏 は以下のように話す。「XK10 と他社製の機器を比較検討していましたが、XK10 のほうが明らかなメリットが多かったため、XK10 の購入を決めました」

「タブレットの画面はわかりやすく、使いやすいので、ひとめで次に何をすればいいのかわかります。面倒な手順を覚えておかなくてもよいのです。作業が簡単になりました。セットアップも簡単で、短時間で完了できます」

XK10 なら 1 人で 2 時間もかからずに作業が終わります。以前より、柔軟に人員を配置できるようになりました

TAKAM Machinery 社 (中国)

ワイヤレスで通信を行う XK10 アライメントレーザーシステム

ワイヤレスで通信を行う XK10 アライメントレーザーシステム

結果

現在 XK10 は、TAKAM 社で製造する工作機械の大半のモデルの品質管理に使用されている。

TAKAM 社で Quality Assurance Manager を務めている Ma Feng 氏は説明する。「コンポーネントの加工時、機械のアセンブリ時、完成機のテスト時、どの段階であっても誤差チェックには XK10 を使っています。工作機械のタイプも関係ありません」

「このシステムのおかげで、以前にくらべてテストにかかる時間が 3 分の 1 以下になりました。例えば、20m クラスの門形マシニングセンターの位置決め、平面度、真直度、平面度を計測しようと思うと、2 人で 4 時間以上かかっていましたが、XK10 なら 1 人で 2 時間もかからずに作業が終わります。以前より、柔軟に人員を配置できるようになりました」

「持ち運びが楽という点も XK10 のメリットのひとつです。XK10 はキット一式を 1 人で現場に運んで単独でテストを行えるので、直角定規をたくさん買わなくてもすむようになりました。大きくて重い直角定規はその購入費用だけでなく、長軸の機械を計測するために運び込むのも悩みのひとつでしたが、その点も解消されました」

「30m の計測でも、XK10 なら 1 台でいろいろなタイプの機械に対応できます。昔のツールを使っていてはとても無理でした」

Long range parallelism with XK10

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  • ケーススタディ:  TAKAM 社、XK10 で工作機械のアセンブリ 精度を確保